
引用:TBS NEWS DIG Powered by JNN
「超熟」シリーズでお馴染みの敷島製パン株式会社(Pasco)。
国産小麦を使った商品など、子供たちにも安心なパンのメーカーですね。
その敷島製パン株式会社(Pasco)の、SDGsの取り組みとして売り出された商品「コオロギパン」が大炎上中です。
一体なぜ、炎上してしまったのか?
気になりますよね。
この記事では
- コオロギパンは気持ち悪いし食べたくない!
- コオロギパン(昆虫食)のメリットやデメリット、危険性を解説!
これらについて気になったのでご紹介します。
一緒に見ていきましょう!
Contents
コオロギパンは気持ち悪いし食べたくない!

引用:いらすとや
環境にやさしいタンパク源として世界的に注目されている昆虫食。
なかでも『コオロギ』が人気で、さまざまなメーカーから商品が発売されています。
そうした中、敷島製パン株式会社(以下Pasco)が、食用コオロギパウダーを使った商品をオンライン限定販売としているとツイートしました。
https://twitter.com/Pasco_JP/status/1400648230963085316?s=20
こちらの商品は、2020年12月1日より販売が開始されていたようです。
今、話題になっていますが、ずいぶん前から世の中に出ていたのは驚きですね。
引用:TBS NEWS DIG Powered by JNN
「Korogi Cafe(こおろぎかふぇ)」シリーズでは、現在バゲットはありませんが、パンキットを含め5種類の商品の取り扱いがあるようです。
見た目からは、コオロギが入っているとは思えませんね。
なぜ『コオロギ』?
数多くある『昆虫食』で、なぜコオロギが注目されるのでしょうか?
調べたところ、次のような点が考えられるようです。
- バッタやほかの昆虫に比べて、飼育が簡単
- 効率的に生産ができ、食用に適している
- 雑食で成長まで1ヶ月~1ヶ月半程度
- 「陸のエビ」とも言われエビのような風味が特徴
- 昆虫の中でもおいしいらしい
Pasco以外の大手企業も、続々と参入している『食用コオロギ』
新規参入が増えるだけでなく、町おこしにも取り組まれているようです。
これから身近な商品として、ますます増えてくるかもしれませんね。
ネットの反応は?
製パン業界では、Pascoが初めて『食用コオロギ』を使ったパンを取り扱いました。
それを受けて、ネットで様々な反応が寄せられていようです。
https://twitter.com/brynhil79544878/status/1628518990720155650?s=20
https://twitter.com/KAME_WS/status/1628681546386505728?s=20
また、「HOT PEPPER グルメ 外食総研」のアンケートでは、興味深い結果がでたようです。
引用:HOT PEPPERグルメ 外食総研 (2023.01.19)
やはり『昆虫食』は「気持ち悪いし食べたくない」と抵抗のある食べ物というのが世間の認識のようですね。
コオロギパン(昆虫食)のメリットやデメリット、危険性を解説!

Pascoのコオロギパンが大炎上したことで、注目された昆虫食。
昆虫食(こんちゅうしょく、英語: Entomophagy, Insect eating)とは、ハチの幼虫、イナゴなど、昆虫を食べることである。食材としては幼虫や蛹(さなぎ)が比較的多く用いられるが、成虫や卵も対象とされる。アジア29国、アメリカ大陸23国で食べられ、アフリカの36国では少なくとも527種の昆虫が食べられており、世界で食用にされる昆虫の種類を細かく集計すると1,400 – 2,000種にものぼるといわれる。
引用:Wikipedia
世界各国はもちろんのこと、日本においても『昆虫食』は地域によっては昔から身近なことでしたね。

引用:Twitter
2050年には93億人に到達予想される人口の増加。
それによる「食糧不足」や「栄養不足」の解決策に『昆虫食』はなるのでしょうか?
昆虫食のメリットは?
現時点で考えられる『コオロギ(昆虫食)』についてのメリットは以下の通りです。
- 家畜に比べ主要な栄養素を多く体内に含むため、栄養素を効率よく摂取できる
- 栄養価が高く環境への負担も少ない
- 家畜よりも飼育に必要なエサや水が少量
とくに『コオロギ』の栄養価は
100g中のたんぱく質は牛の4倍
鉄やマグネシウム・カルシウムも豊富
と言われています。
食料不足や栄養不足を補える食品としては優秀な『コオロギ(昆虫食)』
ですが、その見た目に根強い抵抗感があることで、まだまだ手が出し辛いですね。
未来の食材『コオロギ(昆虫食)』を、あたりまえに食べることが出来るのはもう少し先のようです。
昆虫食のデメリットや危険性は?

引用:FUTURENAUT
次に、『コオロギ(昆虫食)』のデメリットや危険性について考えてみましょう。
Pascoの「Korogi Cafe」シリーズに使われている『コオロギ』は食用に養殖されたヨーロッパイエコオロギ。
こちらはタイの農場(室内)で安心・安全に養殖され加工(粉末)されているとか。
しかしネットでは、「安全性について不安だ」という意見が出ています。
ここで内閣府 食品安全委員会のウェブサイトを見てみましょう。
こちらは2018年8月28日公表の欧州食品安全機関(EFSA)の報告書を翻訳した要約等のウェブページです。
(新食品としてのヨーロッパイエコオロギの)リスクプロファイルにおいて以下に挙げる相当な懸念が特定された。
(1)総計して、好気性細菌数が高い。
(2)加熱処理後も芽胞形成菌の生存が確認される。
(3)昆虫及び昆虫由来製品のアレルギー源性の問題がある。
(4)重金属類(カドミウム等)が生物濃縮される問題がある。
寄生虫、カビ類、ウイルス、プリオン、抗菌剤耐性及び毒物類等の他のリスクは低いと判定された。
数種のリスクに関しては、更なるエビデンスが必要であることを強調しておく。引用:内閣府 食品安全委員会
※エビデンスとは…「証拠、根拠、形跡」という意味
それぞれのリスクについて、「問題がある」とされています。
しかし、リスクである証拠や根拠が不足しているので更なるエビデンスが必要とも述べられてます。
引用:いらすとや
ここまでだと、『コオロギ(昆虫食)』は安全ではない?と思ってしまいますね。
その後、2022年2月11日欧州委員会(EC)が公表した文献がこちら。
当該昆虫の摂取が安全であると結論付けた欧州食品安全機関(EFSA)による厳格な評価の結果を受けて、2021年12月8日に加盟国によって承認された。
引用:内閣府 食品安全委員会
欧州連合(EU)市場向けの食品成分として、ヨーロッパイエコオロギが認可されました。
食用として安全であると、欧州委員会(EC)が認めたようですね。
しかし、食品アレルギーについては注意が必要のようです。
現時点において、食用コオロギは本法令に定める「特定原材料」、「特定原材料に順ずるもの」のいずれにも該当しておりません。しかしながら、甲殻類、ダニ、軟体動物などにアレルギー症状を示す被験者に対して交差反応性を持つ可能性があるとの研究報告(https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2021.6779)があることから、弊社では管轄の保健所の助言を受け、一括表示外に「エビやカニに似た成分を含みます」という注意喚起を自主的に行っています。
食物アレルギーに懸念のある方は、ご利用をお控えください。引用:FUTURENAUT
さらに、食用昆虫養殖産業に新規参入企業が多いことや、まだ新しい産業であることから
『安全性や衛生面におけるルールがまだ制定されていない』こともデメリットな要素ではないでしょうか。
現時点でのルールに法的拘束力もなく、『認定農業者』として支援を受けられるこの食用昆虫養殖業。
認定農業者制度とは、農業への意欲を持った農業者が自らの農業経営を計画的に改善するために作成した「農業経営改善計画」を市が認定し、その計画達成に向けた取組みを関係機関が支援していく制度
引用:Cricket Farm
そのため、早急なルール作りやガイドラインの制定が必要かと思われます。
これからも、安心で安全な産業であり続けてほしいですね。
コオロギパンは気持ち悪いし食べたくない!昆虫食のデメリットや危険性を解説!まとめ
「超熟」シリーズでお馴染みの敷島製パン株式会社(Pasco)。
SDGsの取り組みとして売り出された『コオロギ』を使用した商品『コオロギパン』が大炎上しました。
コオロギパンは気持ち悪いし食べたくない!
コオロギパン(昆虫食)のメリットやデメリット、危険性を解説!
についてのまとめです。
- 2020年12月1日より敷島製パン株式会社(Pasco)より食用コオロギパウダーを使った商品コオロギパンが、Twitterのトレンドに入るなど大炎上し、ネットでの声は、「気持ち悪い」「もう買わない」など苦情や不快感が多く寄せられた。
- 2050年の人口増加に伴う「食糧不足」や「栄養不足」を補うため、昆虫の食用利用が解決策の一つとして考えられるようになった。PascoもSDGsの取り組みとして『食用コオロギパウダー』を使用した商品を開発し販売した。
- 『コオロギ(昆虫食)』のメリットとして「栄養素を効率よく摂取できる」「栄養価が高い」「環境への負担も少ない」「家畜よりも飼育に必要なエサや水が少量」など考えられる。
- デメリットや危険性としては、2018年に欧州食品安全機関のリスクプロファイルから様々な問題を懸念されたことにより、安全性を不安視されたが、その後2022年には欧州委員会(EC)からは食用として安全であると認められた。
- しかし、甲殻類、ダニ、軟体動物などにアレルギー症状が出る人は注意が必要なことや、まだ新規産業のため『安全性や衛生面におけるルールがまだ制定されていない』など、デメリットな要素も残されている。
その見た目から、今は食べるには強い抵抗感のある『コオロギ(昆虫食)』
いつかPascoの『コオロギパン』が、普段の食材になる未来に期待したいですね。



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