2023年10月期に放送されたドラマ『セクシー田中さん』。
原作者である芦原妃名子(あしはら ひなこ)さん自身がラスト2話の脚本を担当したことで話題になりました。
放送が終わると「田中さんロス」になる人も続出したほどの大ヒットを記録!
一方で、原作ファンからは「原作と展開が全然違う!」という声もあがっていたようです。
芦原妃名子さんもドラマの脚本が原作と別物になっていることから、テレビ局側と話し合いをしたことが話題になっています。
『セクシー田中さん』のドラマと原作ではどのような点が違うのか、気になりますよね?
今回の記事では、
- セクシー田中さんのあらすじを解説!
- セクシー田中さんドラマと原作の決定的な違い3選!
- 最終回はどうなった?セクシー田中さん視聴者の感想!
これらについて気になったのでご紹介します。
一緒に見ていきましょう♪
Contents
セクシー田中さんのあらすじを解説!
ドラマも原作も、主人公はアラフォー独身で地味なOLの田中さん。
経理部のAIと言われるほど完璧に仕事をこなす一方で、田中さんには友達も彼氏もいません。
そんな田中さんのことがちょっと気になっているのが、同じ会社に勤める23歳の可愛いOL・朱里です。
自分には若くて可愛い以外取り柄がないと感じる朱里は、焦燥感から合コンに顔を出すものの、なかなかうまくいかず……。
そんなある日、朱里は偶然入ったペルシャレストランでベリーダンスを披露する女性に魅了されます。
実はベリーダンサーの正体が田中さんだと知った朱里は、すっかり田中さんのファンになってしまい……。
大まかなあらすじは、ドラマも原作も同じ。
田中さんと朱里が互いに足りないところを補いつつ友情を築く姿から、自分らしい生き方について考えさせられるのが『セクシー田中さん』の魅力です。
男性キャラも魅力的で、田中さんや朱里の恋模様も気になるポイント。
田中さんが想いを寄せいているペルシャレストランのオーナー・三好や、自由な田中さんに惹かれていく笙野、朱里に恋しながらも真剣な交際ができないチャラリーマン・小西などが登場します。
セクシー田中さんドラマと原作の決定的な違い3選!
『セクシー田中さん』のドラマと原作の決定的な違いは「恋愛に焦点が当たっている」か「自己肯定感の低い女性の成長に焦点が当たっている」かです。
原作者である芦原妃名子さんは、田中さんや朱里が自己肯定感の低さに悩みながらも前進していく姿をメインに描いていました。
そのため原作漫画の内容は恋愛モノというよりも、登場人物の悩みや苦しみに共感しながらその成長に勇気づけられる人間ドラマという印象です。
一方のドラマは、田中さんや朱里の恋愛模様に焦点が当たっていると言われています。
細かくみていくとドラマと原作には3つの決定的な違いがありました。
- 田中さんと三好の関係が微妙に違う
- 田中さんと笙野に大きな恋愛ドラマはない
- 田中さんの目標はダンス留学ではない
それぞれの項目について、詳しく説明します!
田中さんと三好の関係が微妙に違う
ドラマでも原作でも、田中さんは既婚者である三好に好意を寄せています。
ドラマではクリスマス会前に三好が田中さんにキスを迫るシーンがありますが、田中さんは笙野のことを思い出して拒否していました。
一方の原作では、田中さんが三好のキスを受け入れて付き合うことになります。
原作での展開を説明すると、キスから先の関係を求める三好の態度に田中さんがパニックに。
田中さんに助けを求められた朱里が三好に事情を聞き、三好が田中さんを想う気持ちは本物だと発覚します。
そして田中さんは三好と付き合うことを決めるのです。
ドラマでは田中さんにとって笙野が気になる存在で、三好との関係を深めることはなかった、というのが原作と大きく違うとわかります。
田中さんと笙野に大きな恋愛ドラマはない
ドラマでは田中さんにとって笙野が友達以上恋人未満の気になる存在として描かれていました。
笙野も田中さんのことを何かと気にかけ、最終的にはお見合いをした婚約者とも別れましたよね。
原作でも笙野は田中さんのことを気になる存在として捉えています。
しかし原作の田中さんはあくまで三好のことが好きで、ドラマほど田中さんにとって笙野の存在は大きく描かれていないのが大きな違いです。
さらに原作の笙野は婚約者と別れるという決断はしていません。
また、朱里と小西についても、原作で小西がプロポーズをするシーンはありませんでした。
原作が完結していないからという理由もありますが、田中さんと朱里が迎える恋愛模様の結末がドラマと原作では大きく違います。
ドラマの方が王道のラブストーリー展開を重視していると言えますね。
田中さんの目標はダンス留学ではない
後述しますが、ドラマでは最終回で田中さんがダンス留学を決意しています。
しかし原作の田中さんにとっての目標は「一人前のベリーダンサーとして独立する」ことであり、ダンス留学を決意するシーンはありませんでした。
原作でも田中さんはベリーダンス発祥の地・エジプトへの留学を夢見ていますが、実際に留学をするという展開は存在しないのです。
ダンス留学はドラマの最終回のために用意された展開だと考えられます。
前述の通り、ドラマ化にあたって原作よりも恋愛要素が多くなり、芦原妃名子さんはテレビ局側と話し合いを重ねたそうです。
ドラマのラスト2話は芦原妃名子さん自ら脚本を手がけており、ダンス留学の決意は「女性の自立」を描いてきた芦原妃名子さんらしい展開だったと言えるでしょう。
最終回はどうなった?セクシー田中さん視聴者の感想!
『セクシー田中さん』の原作漫画は2024年1月時点で完結しておらず、7巻まで発刊されています。
ドラマの最終回は原作者・芦原妃名子さんが脚本を手がけましたが、どのような展開だったのでしょうか?
ドラマ最終回の内容は?
ドラマ最終回で田中さんは愛子先生とともにダンス留学へ旅立ちます。
クリスマス会の日に留学を決意した田中さん。
田中さんとパフォーマンスを披露した笙野は彼女に気持ちを伝えようとしますが、一足遅く、田中さんは旅立った後でした。
一方の朱里は小西から指輪をプレゼントされ、「いずれは結婚したい」と真剣な想いを打ち明けられます。
しかし朱里にはメイクを仕事にしたいという目標があり、今すぐには答えられないという結論を出すのでした。
それから数年が経ち、朱里の友人の結婚式が開かれます。
朱里はメイクアシスタントとなり、相変わらず小西とは結婚していないようでした。
結婚式の余興が始まり、朱里たちはベリーダンスを、笙野は踊りに合わせてダラブッカ
の演奏を披露。
そんな中、ダンス留学から帰ってきた田中さんも朱里たちに混ざって楽しそうにダンスをする……というシーンで終わっています。
芦原妃名子さんが脚本を務めたこともあってか、各々の恋愛には深く触れず、田中さんと朱里の自立に焦点が当てられた最終回となりました。
最終回は視聴者からも好評!
『セクシー田中さん』のドラマ最終回を見た視聴者からの感想をまとめてみました!
「田中さんロス」になるほどドラマにハマった人が多く、結末に満足したという声が多かったです。
毎回泣けたという感想もあり、ドラマ全体を通して好評のようでした。
ひとつだけ言わせてくれ。
セクシー田中さんドラマ、めっちゃくちゃ面白かったよ。最終回まで、全部最高だったよ。— Hentalist45rpm (@mkvet) January 29, 2024
https://twitter.com/STE005/status/1738938177182994914
https://twitter.com/zawakitayo0722/status/1738974519640162657?ref_src=twsrc%5Etfw
https://twitter.com/nanamusik3rd/status/1750884248683450476
一方で、終わり方が中途半端だったという感想も。
セクシー田中さん最終回、なんか中途半端な終わり方じゃなかった?そう思ったの自分だけ?結局田中さんと笙野は付き合ってないのか??
— doxie (@doxie0106) December 24, 2023
セクシー田中さん、最終回は少し尻切れトンボ感があったかなー。最後、もう少し丁寧に描写して欲しかったかも。でも全体としてはすごく満足できるドラマでした。めるるの演技が大好きでした。(●´ω`●)
— おにつか◆ななお (@nanaofirefly) December 24, 2023
たしかに、田中さんや朱里の今後について、視聴者に想像を委ねるような終わり方でしたね。
主役2人の結末を描き切らないところが『セクシー田中さん』の良さだと言えるかもしれません。
結末はこうあるべき!という枠に捉われないところが、自分らしさを追求する『セクシー田中さん』のテーマに合っていると言えるでしょう。
セクシー田中さんドラマと原作の違い3選!驚愕の改変内容とは?まとめ
ドラマも原作も大ヒットとなった『セクシー田中さん』。
セクシー田中さんのあらすじを解説!
セクシー田中さんドラマと原作の決定的な違い3選!
最終回はどうなった?セクシー田中さん視聴者の感想!
についてのまとめです。
- ドラマも原作も、あらすじの大まかな流れは同じである
- ドラマと原作の徹底的な違いは「恋愛に焦点が当たっている」か「自己肯定感の低い女性の成長に焦点が当たっている」かである
- ドラマは王道のラブストーリーだが、原作は田中さんと朱里という2人の自己肯定感が低い女性が、悩みながら成長していく姿を描いている
- ドラマでは田中さんが三好のキスを拒のに対し、原作では2人は付き合っていて、関係性が微妙に違う
- ドラマでは田中さんにとって笙野が大きな存在であるのに対し、原作では2人の間に恋愛ドラマは展開しない
- 原作の田中さんにとっての目標は「一人前のベリーダンサーとして独立する」ことであり、ダンス留学を決意するシーンは存在しない
- ドラマ最終回は原作者の芦原妃名子が脚本を手掛けた
- 最終回では田中さんがダンス留学をし、朱里がメイクの仕事に就いており、2人の自立した姿に焦点が当てられてより原作に近い展開となった
- 最終回は『セクシー田中さん』らしい結末となり、満足したという感想が多い
2024年1月29日に原作者・芦原妃名子さんが急逝されたことが発覚しました。
芦原妃名子さんのご冥福を心よりお祈りしています。
同時に、『セクシー田中さん』がこれからもたくさんの人に愛されていくことを願いたいです。
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